ミックスジュース

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「相馬くん」 枕もとのスマートフォンを握り、アドレスを繰った。 ソウマ シュンイチ 学生時代からずっと、これまで何も変わらないと思っていた二人の関係。 でも、変わっていたのだ。 変わるのが怖くて、認めなかっただけ。 あの時、本当は嬉しかったのに。 「もしもし、相馬くん?」 『めぐみ……』 私の電話に、すぐに応答した彼の落ち着いた声。静かな呼びかけ。ときめきのせいで、さらに熱が上がりそう。 『すぐに行くよ。ミックスジュースを、忘れずに』 雲間から射す太陽の光に、彼の顔が重なる。いつも、どんな時も傍に寄り添い、見ていてくれた。 私は微笑み、ようやく素直に嬉しいと言えた。
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