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「僕はスピリチュアル系の技術を学んだことがあって、そこで知ったんですが、オーラってご存じですか? 」
「え?存在感みたいなものでしょうか」
唐突なオカルトに恵子は戸惑う。すると相手は笑ってあの人はオーラがあるとか言いますねと返しつつ続けた。
「そうではなくて、人を覆っているエネルギーの層ですね、オーラって情報なんですよ。その人の情報がエネルギーとして外に出ているんです。多分ですが、脳波とか生体磁場とか、そう言ったものがオーラ情報に出ていて、お互いに接触したために二人の間でだけオンライン状態の様な事が起こったのではないでしょうか」
「それで私の認識の中に世音さんの中にしかない筈のエリクシャー君が入り込んで来たと言う事なのですね。そして私の持つノっ君の情報が世音さんの認識の中に介入したと」
「いや、不思議な事もあるものですね。イブなのにエリクシャーに何も上げられなくて心苦しかったからせめてツリーだけでも見せてあげようと連れ出したらお友達に再会させてあげられるなんて! しかもノっ君! 一番の仲良しに! サンタさんっているんだなぁ」
先週感じた気配は意図せず世音の傍に近づいていたのかもしれない。もしそうならイベント会場やオブジェクトの傍で感じたのに食事中や移動中などそうではなかった事にも合点が行く。
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