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💝Happy Christmas💝
「兄貴、しっかりしろ!」「兄貴ぃ〜!」
「コルレオーネ!」「ヴィト!」「コル!」
「パパ!」「パパ!」「コルレオーネ!」
「あなた!しっかりして!」
薄っすら意識の戻りかけているコルレオーネは、妻のいつも通り元気で、可愛い声に思わず笑いそうになる。
コルレオーネが目覚めたのは、自分の家のリビングのソファーの上だった。家族と仲間に囲まれている。
「リト、俺はなんでここにいる?」
「ひろパチーノとボクシングしたんだって?ひろパチーノが送って来たよ。トラックいっぱいの兄貴からのクリスマスプレゼントと美人でセクシーな看護婦十人とこのまた飛びきりの美人医者を連れてな。」
リコはこの女医のスカートから覗く、美しく長い脚に見惚れていた。
「もう、大丈夫なようね。あたし、失敗しないので!これで30,000$は儲けものね。じゃあ失礼するわ。」
コルレオーネは嘘の様に快復していた。顔の腫れがなければ、ひろパチーノとの闘いは嘘のようだ。
「ヤツはなんか言ってなかったか?」
陽気なジュリオが答える。
「楽しかったよ。またいつかやろうや!だってよ。」
「兄貴、ありがとう!こんな高い時計、俺がもらっていいのか?」
チーロの感謝の言葉を皮切りにファミリーみんなが、口々に礼を言ってくる。
「ありがとう、サンタクロースファーザー!」
「サンタクロースファーザー!」
「ありがとう。ボス!」
そう口々に感謝を述べて、コルレオーネの前にひざまづき、コルレオーネの手のひらにキスをする。
もちろん、コルレオーネにこのプレゼントを用意した記憶はまったくない。
「フッ。ひろパチーノの野郎…」
それでも、クリスマスイブに、暖炉には火が灯り、大きなクリスマスツリーを飾り、大きなテーブルにはご馳走の山。シャンパンにフルーツパンチに、お菓子にケーキにプレゼント🎁
なによりファミリーみんなが笑っている。
こんな幸せな夜はない。
💝 Happy Christmas 💝
アルベルトが暖まりすぎた部屋の、空気を入れ替えるために、窓を開ける。
「兄貴ぃ〜!雪だぜ!ホワイトクリスマスイブだ!」
※BGMはゴッドファーザーのテーマ曲でお願いします。
(おわり)
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