2022🎄🎁Merry Christmas🎁🎄クリスマスプレゼンツってなんだ❓

🎄暗殺🎄

　星の動きを読み、キリストの誕生を知る、三人の博士と、マリアに救世主(メシア)の誕生を知らせる大天使ガブリエルの隊列にはキラキラ光る金や銀の星付きの棒を持った大勢の子供たちが付き従う。松明(たいまつ)やランプを持った老若男女がその周りを囲うように練り歩く。一際華やかなその隊列の、その数メートル離れた沿道でひろパチーノの一団は立ち止まってパレードを眺めている。あいかわらずひろパチーノは可愛い女たちに鼻の下を伸ばしていた。

「でへへ。でへへ。」

　コルレオーネは反対側の沿道にいた。この隊列が過ぎ去ったら、すぐ後ろに廻り混んで、隊列に紛れて反対側の沿道に渡る算段だ。そのために、大勢のサンタをかき分けて、長い隊列の後ろに急いだ。

パンパン！パンパン！パン！

あちこちで爆竹や花火の音が聞こえてくる。
毎年パレードでは観客が盛り上げるために爆竹や花火を持ち込んで鳴らすのが、恒例の習わしだった。

朝はパン🎶パンパパン🎶

松下由樹の歌声も聞こえてくる。

カーニバルは時間とともに盛り上がる。

パンッ！

誰かがランプを落として、近くのデコレーションに燃え移った。周りのサンタたちは慌てて消火を始める。火事自体は大したことはなかったが、その周りにちょっとした人だかりが出来て、ひろパチーノたちからはちょっとした死角が生まれた。コルレオーネは一瞬の機会を逃しはしなかった。人だかりの裏を回って一気に沿道を渡り、静かにすばやくひろパチーノに近づいた。クネヒト・ループレヒト兄弟は、ひろパチーノの背中のさらに奥にいた。チャンスだ。

「ひろパチーノ！おまえはこれで終わりだ！」

パン！パンッ！パン！パパン！

コルレオーネはひろパチーノの背中に４発の銃弾を撃ち混んだ。

ひろパチーノの背中がゆっくり崩れ落ちる。反射的に、自分を撃った相手を、確認するひろパチーノ。

「お、おまえはコルレオーネ。じゃねーか？撃ったね。父さんにも撃たれた事ないのに…」

それだけ言って倒れた。

クネヒト・ループレヒト兄弟は、ひろパチーノを守るどころか、銃声を聞いただけで脱兎のごとく逃げ出した。

パンッ！パンッ！パン！

あいかわらず周りでは爆竹が鳴っている。群衆は誰も、ひろパチーノが撃たれた事に気がついていない。