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元子「ハッハッハ、何も実際に生卵を握る必要はないわよ。軽く手を丸くすればいいの」
「バイエルの100番て難しいかな?」
「練習すれば行けるわよ。」
「僕ビートルズが弾きたいんだけど、、先生が『まだ早い』っていうんだよ。」
「ビートルズって何?」
「ほら、女の子がキャーっていうやつよ」
「フォーリーブス?」
「違うよ。ロックだよ」
「ロック?」
元子ちゃんも流石にビートルズは知らなかった。
でもビージーズなら知ってたかも。
彼女は譜面を取り出して、サラサラっと弾き出した。
曲は「アラベスク」
「うまいねえ。」
「先生とうまくいってないの」
「うーん、なんか面白くないんだ」
「ハノンとかやったらどう?」
「ハノン?聞いた事あるなあ」
彼女はハノンの譜面を示した。
「音階練習和音練習、を重点的にやるのよ。
そうしたら、ピアノがスムーズに弾けるわよ。」
「うぁーやってみよう。」
彼女は音階練習を弾いた。なるほどなあと思った。
それから1年経って、僕のピアノの腕も上がってきた。
元子ちゃんも前よりも上達した。
僕はビートルズを彼女に教えた。
彼女はショパンのワルツとか弾く程の腕前。
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