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 ミヤちゃんはこの後、部屋でずっと泣いていた。朝食はさっきの女の人が部屋に運んでくれたけど、まだ食べていない。  いつの間にか、ロウがミヤちゃんの部屋に来ていた。ロウの姿は、ミヤちゃんにはもちろん見えない。 「記憶の操作はしてあるんだけど、たまにこんなこともある。半年のタイムラグがあるからな」 「ミヤちゃん、大丈夫なの?」 「イノハラミヤコは、終末期にこの病院のホスピス病棟に入院していた。ペットを飼って良いことになってるんで、ずっと飼いたがってた猫を飼うことにした。最後だからね」 「それがわたしだね」 「そう。その時のリリは小さな子猫だったよな。憶えてるか?それから一年も経たないうちにミヤコは死んだ。でも、半年後にリリが生き返らせた。空白の半年間の記憶は、この世界の常識を使って適当に埋めてある。多分、一時的に重症患者が入院する病棟に移ったことになってるんだろうな…。リリは分かんなくていいよ。この部分は俺達にもよく分かんないし、設定的に無理な部分もあるし」
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