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出会い
──7年前
島崎 優里18歳
製菓専門学校でパティシエになる為の勉強をしていた。
同級生の美沙が、
「ねぇ〜優里、彼氏欲しくない?」
「う〜ん、欲しいけど、私、器用じゃないからパティシエの勉強と両立出来るのかなあ?」
「大丈夫だよ! 優里は優秀だから。彼の友達に、彼女募集してる友達がいるんだけど、会ってみない?」
「え?」
「彼と同じ大学の学生で、同じ歳だし……」
そう言われて、美沙と一緒に食事会へと出かけた。
そこに居たのは、イケメンの彼
椎名 宏樹だった。
美沙もどんな男が来るのか? までは知らなかったようで、「超イケメンじゃん! 優里良かったね」と、小声で言う美沙。
私は、イケメンを前に、ボーっとしてしまった。
「優里ちゃんっていうの? はじめまして、可愛いね」
その言葉に、益々恥ずかしくなり、真っ赤になってしまった。
──こんなイケメンが彼女居なかったの?
どうしてだろう? 別れてすぐとか……
それが、宏樹との出会いだった。
私達は、それから、正式にお付き合いをするようになった。
まだ、18歳の私には、宏樹のお父様が如何に大きな会社の社長であるのか? 宏樹がいずれ後継ぎになるのか? なんて全く考えもせず、ただ目の前に居る大学生だった宏樹と一緒に過ごすことが楽しくて、どんどん好きになっていった。
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