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「バカだね〜最初から全部話してくれれば良かったのに……」
「だよな。本当にごめん。政略結婚のことを、もし優里がニュースで知ってたら、最初から話すつもりだったけど、もし知らないなら、こんな泥々したことに、もう優里を巻き込みたくなかったから、クリアになってからって思ってた」
「でも、その渦中に居る人と私は結婚しようとしてるんだから、結局巻き込まれるんじゃないの?」
「だよな、ごめん。俺のせいで」
「宏樹のせいだなんて思ってないけど……私なんかで良いのかな? って又、思っちゃうよ。前みたいに私が宏樹の将来を奪ってしまうことになる! そう思うとやっぱり辛いよ」
「俺は、優里と居たいんだよ! 優里じゃなきゃダメなんだ。会社なんて要らない。仕事なんてなんだって出来る。優里と夫婦として一緒に生きて行ければそれで良い!」
なんとか宏樹が辞めずに揉めなくても良い方法はないか? と思った。
「でも……きっと又、椎名家は大変なことになるよね?」
「まあな、でも、もう俺には関係なくなる」
「そうかなあ?」
「勘当されても良いと思ってるから」
「で、本当にケーキ屋さんするの?」
「なんなら、こっちで開いても良いな」
「え?」
「ココには、まだ店舗がないんでしょう?」
「そうだけど……うちの会社に入社するつもり?」
「まずは、鹿児島支店に入れてもらおうかなあ?」
「はあ?」
「ハハハ、冗談だよ。まあ、先のことはちゃんと考えてるよ」
「そうなんだ」
「それも今話そうか?」
「一度にそんなにいっぱい聞いたら頭パンクしそうだよ」
「ハハ、なら又今度ね。優里! それより、キスしたい!」
「ヤダ」
「なんで?」
「星空が良い」
「分かった」と、又2人で外に出て、海岸へ
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