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私が気になってるだろうと思って、宏樹は、お風呂の中で話してくれた。
「腰を抜かすって、ああいうのを言うんだな、ハハ」
「ちょっと! 笑っちゃだめよ。お父様は、大丈夫だったの?」
「全然大丈夫だよ」
契約結婚をして、籍を入れていないこと、子どもは、自分の子じゃない! 全てにおいてお父様は、腰を抜かされていたようだ。そりゃあそうだと思った。
そして、美紀さんもお子さんを連れて、昼間に会社までいらっしゃったようだ。美紀さんのご両親も来られたようで、お互いまさか! のことで驚かれていたようだが、会社同士のことは、今まで通り持ちつ持たれつで、協力し合うということで……
彼氏さんは夜、仕事が終わってから美紀さんのお父様に呼び出され、ようやくご両親と初めて顔を合わせることになったようだ。そして、仮住まいさせてもらっている宏樹のマンションを早急に出て、新しい場所に引っ越すよう言われたそうだ。
そして、宏樹は、弟さんを次期社長に! と言ったようだが、それに関しては、お父様も弟さんも納得出来なくて、やはり、次期社長は宏樹がなることに!
でも、その条件として、私との結婚を認めて妻とすること! 二度と優里のご両親に失礼のないように!
そして、今後の経営方針の主導権は、宏樹が握ること! もちろん、大きな改革を考えていることを告げ、それが出来ないのなら会社を辞めて新たに会社を設立する! と……
最初お父様は、仕事に関しては、ダメだ! と言ったらしいが、ならば、弟さんも辞めて宏樹と一緒に新たな会社を創る! と言ったようで、1人になってしまうお父様は仕方なく観念したようだ。
「重役達がのさばるような、昔からの古い体制を変えなければ、何も変わらない!」と仕事内容に関しても熱く語り合ったようだ。
「だから、大丈夫!」そう言って、
お風呂から上がり、2人でおでんを食べながら更に身体を温めた。
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