顔合わせ

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顔合わせ

無事に話し合いを終えた宏樹は、私の両親に結婚の挨拶をする為に実家を訪れた。 そして、結婚のお許しが出たので、ホテルで、両家の顔合わせをすることになった。 まずは、宏樹のご両親から、ウチの両親に謝罪があった。 以前、ウチの実家のことを調べたりしたこと。 結婚の反対をして、店やご両親のお店にも被害を与えるなどの恐喝をし、私を鹿児島へ追いやったこと。 『全て申し訳ありませんでした』と…… 両親は、実際に被害を受けたわけではないし、『優里が良いなら……』と穏便に済ませてくれた。 宏樹との結婚の話をした時、 「また、裏切られるんじゃないの?」と、最初は、 まともに聞いてくれなくて…… 宏樹が挨拶に来てくれた時、謝罪してくれたことで、 本当なんだ! と思ったようだ。 だから、「優里が良いなら私達は、応援する!」と、 結婚を認めてくれたのだ。 そして、4月から宏樹が会社を引き継ぐことになる。 そのプロジェクトの中に、ウチの両親のケーキ屋も入ることを頼まれて、両親はとても驚いていたが、願ってもない話で、店舗展開する上での基盤になって欲しい! と…… 宏樹の壮大なプロジェクトは、パン部門は弟さんに任せて、ケーキ部門で、私が勤めるチェーン店との提携を勧めていたのだ。 だから、鹿児島店はあるが、沖縄に店舗がないことを知っていたのだ。永里店長に会っておきたかったと言うのも仕事も加味されていたのだ。 宏樹って、本当に凄いなあと思った。 出資は、一番の協力者、美紀さんのお父様の会社からも得て、大きなプロジェクトは、成功することになった。 美紀さんの旦那さんは、全く違う会社で働いていたが、退職して美紀さんのお父様の後継ぎとして、修行を始めたようだ。
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