412人が本棚に入れています
本棚に追加
とにかく、父も母も宏樹の行動力に驚き、とても有り難い話だと喜んだ。
結婚した後は、私には、基盤となる両親のお店の味を監督して欲しい! と……
今のお店を離れることになるのは、寂しいなと思っていたら、今のお店を本店にリニューアルするのだ! と……本当に驚くことばかり。とても楽しそうだから喜んで引き受けた。
もし、子どもが出来ても、実家の両親が居るお店なら融通も効くし、楽しそうだと思った。
結婚も仕事も一気にまとまり、驚くほどに、トントン拍子で進み、まるで夢の中に居るようだと思った。
家に帰ってから、
「ね〜」
「ん?」
「私、こんなに幸せで良いのかなあ?」と宏樹に聞いてみた。
「良かった! 幸せって思ってくれるなら」
「どうしよう! 幸せ過ぎて怖いよ」
「ハハ、何言ってるんだよ。これから、もっともっと幸せにするよ。いっぱい迷惑かけて、辛い思いをさせたんだから……」と抱きしめられる。
「宏樹〜!」と、宏樹の頬をつねってみた。
「痛っ! 何?」
「夢じゃないね」
「えー? 夢じゃないよ! しかも、こういう時、自分の頬をつねるものでしょう? ハハ」
「だって、本当なら痛いじゃん」
「ハハ、そうだけど……」
「ふふふ、良かった! 夢じゃない! ありがとう」
「うん。だから、この痛い頬にチューして! そしたら治るから」
チュッ
「嬉しい〜!」
「ふふふ」
「お返し」チュッチュ
「ああ、もういい〜ってば〜」
いつもこうなる……
最初のコメントを投稿しよう!