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01．アキレスの置き手紙
親友アキレスが消息を絶ち七日目の朝だ。
次のゲームの挑戦者に選ばれたのが原因だ。
勝率ほぼ0％。
ほぼというのは絶望感をほんの少し和らげるために付けた。
現実としては、地球人類はこのゲームにまだ一勝もあげていない。
今のところ、勝率0％。
命と未来を賭けた挑戦者のプレッシャーに負けた者は彼だけではない。
だから、誰も彼を咎めることはできない。
暗い世界。
日の光も届かない世界の果て。
深き闇で待つ――。
そう乱暴な字で殴り書きされたメモだけが残されていた。
「ノア、またアキレスのことを考えているの？」
「あぁ」
「人の心配をしている場合じゃないのよ。どうしてアキレスの代わりに戦うことにしたのよ？」
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