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始まり
私は高校を卒業して進学も就職もしたくなかった……
何故ならば、やりたい事が無かったから。
何となく進学したり、就職するのも嫌だった。
だから、友達と一緒に何となく水商売をやり始めた。
水商売と言うのは良く言えば夢を売る商売。
だけど、本当の所は汚い場所だ。
人の欲や金に塗れ、人の心の中の汚い部分が良く見える。
働く街にもよるけど女の子達の中で虐めをする人も居た。
水商売をやっている子には病んでいる人も多い様な気がするが、そんな汚いものが渦巻いた場所に居るからだろうか……
そんな女の子達の中には日頃のストレスをホストに通い紛らわす人も居た。
そのホストに通っていた女の子は今で言うメンヘラという感じだった。
良いとこのお嬢様で生きるには困らない生活が出来るのに、親の仕送りだけではホストに通えないと水商売で働いていた。
その女の子は結構頑張っていて売り上げも良く給料も沢山貰っていたけど、その全てをホストに注ぎ込んでいた。
水商売をやっていたその街には数軒のホストクラブがあって、その中の1件のホストクラブに通っていた。
その当時のその1件のホストクラブは、かなり悪どい営業をしていると噂で聞いた事がある。
その子は、売り掛け(ツケ)をしたりして切羽詰まっているようだったと記憶している。
その後、その女の子の結末は、どうなったかは知らない……
無事で居たら良いけど……
と言うのは、その当時そのホストクラブが凄く悪どい営業をしているのを噂で聞いていて、何年も経ってから、そのお店の経営者が殺されたとニュースになった。
とても恐ろしい事件だった……
きっと沢山の人に恨まれていたのだろうと思う。
1度だけ、働いていたお店にその人が数名で来た事があり、同じテーブルで接客した事がある。
かなりのオーラで怖かったのを覚えている。
特に指が数本短かったのが怖かった。
その後、長く接客する事なく、呼ばれて急いで退席した。
水商売のお店には色々な人が来る。
純粋に楽しみたい人も居れば、キャストにお酒を強要して虐めたい人も居る。
どの街にも色々な人は居るけど、最初にやっていた東京都下のお店と六本木、銀座とは大きく客層は違った。
銀座ともなると、お客さんは綺麗に飲んでいく人が多かった。
だけど、そんな銀座でさえも酷いお客さんは少ないが居た。
そのお客さんの話は、またいつか話させてもらう。
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