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六本木の面白いお客Hさん
場所は変わり六本木で働いていた頃のお話です。
そのお客さんとは六本木のお店で出会いました。
その日から、お店がかわってもそのお客さんは長く色々な場所へ飲みに来てくれました。
友達の様な存在となっていました。
そのお客さんは、とても真面目で楽しいお話をするのが大好きな方なので、夜のお店が好きだった様ですが、とても騙されやすい人です。
私が夜のお店を辞めても飲み屋さんに行っては新しいお気に入りの女の子を探していたので…
「◯◯さんは飲み屋さん行くと飲み過ぎちゃうし、女の子に騙されやすいから行かない方がいいと思うよ…」
と、軽く言っても行ってしまうのです…
お金もカードを使ったり、ギリギリから大幅にアウトくらいに使ってしまうし、酔うと散財癖があり人にブランドのちょっとしたものとかを買ってあげたくなってしまうのです…
なので友達として、とても心配でした。
その当時は、それが私1択でしたので…
出会ってから1番最初の爆笑事件がありました。
私は大爆笑をする事は滅多にないですが、大爆笑すると小鼻が小刻みに痙攣してしまうのです。
もちろん、その時も小鼻は痙攣してしまいました。
お腹は痛く、声は出ず、小鼻は痙攣する様な大爆笑です。
ある日、また突然とそのお客さんは、お店に訪れました。
「◯◯さん、今日は何処かで飲んできたの〜?」
「仕事終わりに少しご飯がてら飲んで来たよ。」
「そうなんだ〜」
なんの話をしたかは覚えてないですが、いつも普通のお話ばかりです。
人柄は良い人なので、お互いに気を使う事はなく、お店に来ても接客というのかは微妙な感じでした。
夜も更けラストには、当時お店からお客様にお味噌汁が出た様に記憶しています。
それを喜んで美味しそうに食べていました。
すると、次には照明が朝の光より眩しくなります。
それはまるで、スポットライトを浴びているかの様に…
って言うのは言い過ぎかもしれません。
でも店内はギラギラな感じでした。
「おっ、眩しいっ!もう帰れ的なやつだね!」
「うん、そうだよ。閉店だからね。もうそろそろ行く?」
「いやっ、まだいいだろう。まだお客居るし、最後のお客になったら帰るよ。」
「そっかぁ。分かった。」
私は水商売では常に必ず2枚の素材の違うハンカチを持っていました。ツルツル大きめのは、お客さんのグラスを拭く用で、もう1枚のタオル生地のタオルは自分用でした。そのタオルをツルツルハンカチ、タオルハンカチと重ねて膝の上に置いていました。
最後のお客さんになるまで暇を持て余したか、そのお客さんは自分用のタオル生地のハンカチを急に奪い取ったのです。
そして、それを凄い勢いで自分のパンツの中へ。
私はビックリして固まってしまい頭を整理していました。
まず、この人は私のタオルをパンツの中に入れて、そして現在、パンツから少しタオルが飛び出している…
タオルは完全に股間に付いている…
汚い……
それを数秒のうちに考えていました。
汚い、となった頃には咄嗟にそのタオルの端を持ち、
「嫌だ、汚い、やめてよっ!」
と、力一杯に引き抜きました。
すると、明るい店内の真ん中のテーブルで、お客さんの下半身の息子が全てパンツの外へ飛び出ました。
私はビックリし過ぎて、お互いにその息子を見て、お互いの顔を見ると、お客さんは顔を真っ赤にしてすぐにパンツの中へしまいました。
私は声も出ず、小鼻が小刻みに痙攣し、お腹が痛くなる程、大爆笑しました。
しばらくの間、笑いは止まらず、数分間は大爆笑が止まりませんでしたが、お腹が痛過ぎて頑張って抑えました。
「本当、何やってんの〜?笑」
「まさか出ちゃうとは思わなかったよ。」
「汚いから、このタオルあげる。」
「いいよいいよ。何かごめんね。じゃあ、俺のタオルあげる。」
「えっ、いらないよ〜。」
「いいよ。何か悪いし。」
「いらないよ。いいよいいよ。」
「いいから、俺だと思って持ってて。」
「わかった。じゃあ、そろそろ閉店だからエレベーター行こうか。」
話が終わらなさそうなので、もらってエレベーターに送り出す事にしました。
その貰ったタオルの行方は、どうなったかって?
デザインも男ものだし、使う所もなくて、ある程度は置いときましたが、数年たってやっぱりいらないしなと思い、そのまま捨てるのもタオルが可哀想かなと思ったので…
最後は雑巾になりました…
そのお客さんが今どうしているかは分かりませんが元気で居てくれたら嬉しいです。
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