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一体どこから手を付けていいのか、見当もつかなかったが、とりあえず、家の中のもので、引き取り手が決まっているものがひとつだけある。
わたしは藤田さんに電話をして、祖母が亡くなったことと、親族のみの葬儀もすでに終わっていることを伝え、連絡が遅くなった事を詫びた。
「まだ何も決まっていませんが、私もこの家を出ることになったので、梅酒を受け取りに来ていただけますか。」
藤田さんは、一番初めに私の体調を気遣ってくれてから、
「できれば、二人の叔母さんも含めて、4人でお話をしたい。」
と、なんだか不思議なことを言い出したのだった。
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