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たくさんの保存食を与えて、「いつでも帰っておいで」と言葉を残して。
外の世界に触れたヤマは、
村とのあまりの違いに驚愕しました。
お金があって、法律があって、結婚制度があって、離婚もあり、「男」と「女」があって、様々な物語があって、不安や憎しみがある。
「捨て子」という概念も、外の世界を歩くうちに分かった。
驚愕したものの、なんだか心地よくもあった。
やはり自分の探していたものは「こちら」の世界にあると、確信した。
そして、それはつまり、自分が外の人間であるという推測にたどり着くのは、そう時間がかかりませんでした。
自分は、この世界の、「捨て子」であると。
ヤマは、次第に自分の親が誰なのかを気にするようになりました。
たくさんの土地を歩き回り、聞き回ったけれど、分かりませんでした。
保存食もつき、お金を稼がなければ「食」につけないというのが最初に出会った難関でした。
狩りや農業が得意だったので、初めは山を住居としていました。
山で食べ物を取り、街に出る。
山で狩った動物や採った果物を街で売ることによってお金を得ることを覚えました。
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