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「えーと、ローションどれかなぁー」
篝火先輩が備え付けられている棚から何やら物色している。
ローションだと? 嫌な予感しかしないんだけど……。
「ちょ、篝火先輩、これ以上何するつもりですか?」
「あ、あった。何ってナニだよ」
僕は絶望感に包まれる。僕だって全く知識がないわけじゃない。男同士がどうヤるのかくらいはわかっている。それを今から自分がヤられてしまうというのか!?
篝火先輩が手指にローションを纏わせている様を僕はまじまじと見つめていた。頼む! 使えない先輩とか思ってたのは謝るからやめてくれ!
しかし次の瞬間には篝火先輩の指が後孔にそっと一本侵入してきて。
「ぅ……ぁ……」
気持ち悪い。ただただ気持ち悪い。この変態野郎。ぶっ殺すぞなんて僕は思うけれど篝火先輩の指があちこち内壁を探り始めて。
ある一点に触れた時だった。
「っ、ぅぁ」
「ここ気持ちいい? 涼」
篝火先輩がしたり顔で言ってくるのが非常に気に食わないが。
背筋を駆け上がるような快感に、感じたことのない悦楽に全身が身震いして。何で、そんなところが気持ちいいんだと混乱する。
「ぁ、そこ、ダメ……」
「イイの間違いだろ?」
そう言って篝火先輩がそこばかり執拗に擦って来る。
その度に背が反り返って、口からは絶えず嬌声がこぼれ続けて。
「ぁ、ゃ……ゃめ……篝火せんぱ……」
「指増やすぞ、涼」
その言葉にゾッとする。一本の指でもこんなに翻弄されてるのに指を増やす!? 勘弁してくれ! しかし。そんな僕の思いは軽くスルーされて篝火先輩の指が三本に増やされる。
三本の指が執拗に気持ちのいいところを擦って。
僕はもう訳がわからなくなってただただビクビクと腰を揺らした。
「は……ぁ……やめて……篝……ぁ、っん」
こんな声どこから出てるんだ?と自分で空恐ろしくなる。
何で、何でこんな変態で使えない先輩の性戯に翻弄されなくてはいけないのだ!?
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