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嬬恋村から
前の職場で、部下の子が「仲良しの同期の検査技師で、すごく田舎出身の人がいる」「キャベツが名産で…」と言っていて、話しているうちにそこが嬬恋村だということが分かりました。
嬬恋村――群馬県の西のほうにある村です。
住んでいる人にはホントに失礼な話ですが、やはりつま恋というとフォークソングのイベント地として伝説的な場所という印象があって、「実在したんだ!」みたいな妙な感動を覚えたのですが、そりゃ実在するんですけど、それだけフォークの聖地という印象が強かったのです。
1975年の真夏に、吉田拓郎とかぐや姫を中心にした、大規模な野外コンサートが行われた場所です。
僕が1981生まれなので、生まれる前の話になりますが、拓郎のいろんな強い思いから実現したコンサートです。その "いろんな思い" の中でも、当時のフォークソング全般に根強かった政治色からの脱却、純粋に音楽を楽しむこと、そしてそのパートナーにはかぐや姫しかない!という思いがあったようです。
2006年にも復活開催され、このときは中島みゆきも参加しました。すごいメンバーだなと思いますが、拓郎は当初の思惑として、たくさんのアーティストが参加する合同ライブにはしたくなかったようです。
父の影響もありますが、拓郎はやはり僕にとって好きなアーティストの一人ですね。
拓郎は歌詞がとても良い、と思うのですが、あの名曲「旅の宿」は拓郎じゃなく岡本おさみという人が書いていて、ああこの人の歌詞もいいなあと思って油断していますと、森進一の「襟裳岬」のような、よく意味がわからん曲もあります。あれは曲だけが拓郎の提供なんですね。でも名曲です。
拓郎の歌で、拓郎が書いた詞で、ホントにいいなって思ったのは「唇をかみしめて」って曲でした。武田鉄矢の映画『刑事物語』の主題歌で、人が生きることをただそのまま描き出すような、そういう真っすぐさを感じる曲で、今も一番好きな曲です。
以下、つま恋コンサートで歌われた曲の中で好きなヤツ。
「おきざりにした悲しみは」 吉田拓郎
「今日までそして明日から」 吉田拓郎
「人生を語らず」 吉田拓郎
「旅の宿」 吉田拓郎
「イメージの詩」 吉田拓郎
「唇をかみしめて」 吉田拓郎
「妹」 かぐや姫
「神田川」 かぐや姫
「岬めぐり」 山本コウタローとウィークエンド
「22才の別れ」 風
ちなみに75年のときのバックバンドには、松任谷正隆や荒井由実も参加していたそうです。すげー。
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