拗れた恋の行方は!?

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「なら、私がジュリエット嬢と共に出席しよう」 「……モイセス様」 「その方が安心だろう?」 「はい」 「!?!?」 確かにモイセスが側にいてくれたら安心だと「是非、お願いします」と言おうとした時だった。 「お、俺も剣術と武術は嗜んでいる……!ジュリエット嬢を守ることがでっ、出来るッ」 「ベルジェ殿下……?」 しかしベルジェの方を見ると、何故かスッと視線を逸らされてしまう。 「???」 「わ、わたくしも今回、色々な令息達に……言い寄られて、強くて逞しくて素晴らしいパートナーがいてくださると助かりますわッ!!モ、モイセス様、みたいな……」 裏返ったルビーの声が尻すぼみになって消えていく。 顔を真っ赤にして叫んでいる姿を見て「可愛いな」なんて呑気なことを考えながらキャロラインを見ると「わたくしもリロイかモイセスなら……いいですわ」と言って納得しているようだった。 「あはは!楽しいなぁ……!僕は誰でもいいけどね」 「「???」」 結局、皆が何を言いたいのか分からないままモイセスと首を傾げていた。 何故かくじ引きでパートナーを決めるという訳の分からない展開に溜息を吐いたのだった。
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