始まりは婚約破棄で!?

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始まりは婚約破棄で!?

「……もう私は、貴方を愛していないわ!」 「!?」 「それに本当はお姉様が好きなんでしょう!?なのに私と婚約したままでいようなんて有り得ない!」 「ッ、どうしてそんな風に心変わりするんだよ!?」 「だ・か・らッ!!!お姉様に近づく為に私を利用して婚約したとかいうクソみたいな宣言を聞いて、どうしてまだ貴方が好きだと思う訳ッ!?」 大声で叫ぶように言っても婚約者であるマルクルスには届かないのか、納得出来ないようだ。 二人で怒鳴り合っているのだが、「本当は姉を崇拝している。でもお前もまぁまぁ好きだぜ」と言われて、心変わりするなと言う方が無理だ。 (私の感覚がおかしいの!?違うわよね……!?) マルクルスはさも当然のように言っているが、そんな理由で婚約されたジュリエットの立場からすれば「ふざけんな」である。 嫌悪感に鳥肌が立つ。 「だって……だって、あんなに僕のことを好きだと言っていたじゃないか!!」 「もう嫌だって言っているじゃない!!大っ嫌いッ」
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