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1限の数学を終え、2限の体育の授業のため体操着に着替える。
体育の授業はサッカーだった。
試合中、グラウンドに転んでしまい、体操着の膝の部分が擦れて破れてしまった。
今まで目立った損傷とかは無かったのにツイてない。
3限、4限は運動後で疲れて俺は寝ていた。その間に何か騒ぎがあったらしく先生たちが緊急会議を開いて俺たちは早帰りになった。
実のところ俺が起こされた時はまだ下校の放送は流れておらず俺たちのクラスだけ少し早く下校させられたのだった。
あまりに突然のことで何があったのかよく覚えていない。
みんなが騒ぎに関する話題を話していたかもしれないがそれも覚えていない。
とにかく呆然としていたら帰路に着いていたというわけだった。
「ただいまー」
「お帰り」
ただそれ以外はいつも通りだった。
夕食はおせちとか豪華なものや外食でもなくいつも通り至って普通だった。生姜焼きだったことは嬉しかったがさほど変わりない。
金曜日だからと夜に映画を見て、明日は休みだからと勉強をしないで動画を見て──。
そんな時、俺の身体に思わぬ異常が起きた。
頭がガンガン痛い。目の前が少し歪んで見える。立てなくて倒れ込んでしまう。なんとか体温計を手に取り測ったところでさらに悪化し目も開けていられなくなりそうだった。そんな状態で見えた表示は『39.6℃』だった。
そして俺は気を失った。
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