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「人にはいずれ死ぬ。彼女も、もしかしたらこれから死ぬかもしれない。それなのに、なぜ愛する?」
すると、彼はきっぱりと答えました。
「俺らがいつか死ぬっていうのは、もうみんな受け入れてるし、そんなの考え出したらキリがないし……そんな理由で、このチャンスを逃したくない。だから、俺は小暮さんが好きだし、今からあそこで告白する。」
彼は真っ直ぐ僕を見つめました。このチャンスを逃したくない……か。なるほど。僕と全く同じですね。ここで、僕は急遽作戦を切り替えました。
「そっか。実は、僕も小暮さんが好きなんだ。」
「えっ!?」
僕も図書室で告白をし、恋人という間柄になれば、いずれ2人きりの時間が訪れる。そこで暗殺すれば、確実だと僕は考えたのです。クラス替えの心配もありません。これは良い判断でしょう。
「そうだったんだ……でも、それでも俺は告白するよ。小畑くんもこれからするの?」
「うん。まあ、どちらかだろうけどね。」
僕はこれまでの約半年間、人に嫌われるような言動は行っていません。嫌われていることはないでしょう。
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