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図書室にやって来ました。僕と徳野幸人が入ると、小暮のぞみはこちらを振り向きました。
「あ、徳野くんと小畑くんじゃん。」
「あの、小暮さん、あの……」
「小暮さん。僕はあなたが好きです。付き合ってくれませんか。」
彼が話を切り出すまで時間がかかると見越し、僕は先に単刀直入に告白しました。
「えっ?」
小暮のぞみは持っていた本をばさりと落としました。脳の処理に力を入れているから、他の機能が止まってしまったのでしょうか。
「あっ、あの……後出しだけど、僕も、小暮さんが好きです! よ、良ければ付き合ってください……!」
徳野幸人は驚きつつも、告白をしました。自分の考えを述べる際は、徳野幸人のようではなく、僕がいましたように、はっきりと主張した方が良いです。より小暮のぞみから見て好印象なのは、僕の方でしょう。それにしても、まさか暗殺のターゲットに愛の告白をするとは、約半年前の僕は夢にも思わなかったでしょう。
「えっと……どっちもごめんなさい!」
…………?
「あの、どっちも、あまりお話ししたことないから、その……まず、お友達からじゃ、だめかな……?」
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