17人が本棚に入れています
本棚に追加
出会い
第一印象はそんなに悪くなかった。
私の彼氏の友達。
私の友達の彼女。
そういう接点があって知り合った。
「本当に16歳に見えるねぇ」
彼女は24歳だった私へ向けて目を輝かせてそう言った。
彼女の名前はユキ。
私よりも3つ年下で、彼氏と同い年。
彼氏とユキちゃんは同じゲームセンターで遊んでいて、元々の知り合いだった
らしい。
私もそのゲームセンターでよく遊んでいたから、仲良くなるのはすぐだった。
「今度のコミケでなにする?」
「う~ん、どうしようか」
お互いにコスプレイヤーだったこともあり、よくファミレスでそんな話をした。
好きなジャンルはボーカロイドと東方Project。
話が進んでいく間に料理も減ってきていたけれど、普段から少食な私は一人前を食べきることができない。
「食べ残したら給食のおばちゃんに怒られるよ」
それは忍たま乱太郎に出てくるキャラクターの言葉だったので、私はなにも思わずに笑っていた。
しかし、これがユキちゃんの本性がほんの少し現れた瞬間だったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!