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8
クルンの長い飾り羽が、壊れた天井からの光を反射して輝いて、手招きするみたいにたなびいている。オレ達はクルンを追いかけて、いくつもの分かれ道を通り過ぎた。
「なあ、この道ってどこに行くの?」
亮が誰にともなく聞いた。もちろんオレには分からない。隣を走っているスレイをチラッと見ると、スレイもプルプルと三つ編みを揺らして首を横に振った。スレイもこの遺跡には立ち入ったことがないのだから、道は知らないだろう。
「コン・ティンは?」
スレイの反対側を走っているコン・ティンに聞く。
「うちもわかりません」
「ぐあっ」亮が変な声をあげて、天井を仰いだ。「目印に白い石でも置いてくればよかったぁっ」
先を飛んでいくクルンが、三又の道の真ん中に進路を取った。オレは足を止めた。立ち止まったとたんに、汗が噴き出てくる。
「クルン、ちょっと待って! 今のところ遺跡が崩れるのは止まってるみたいだし、途中からでも道しるべを残していこう」
オレは手ごろな大きさの尖った石を拾い、壁に矢印を描こうとして手を止めた。
「あ。絵が彫ってある」
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