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――スレイから口止めされているわけじゃないし、亮になら、言ってもいいかな? 「あのさ、亮!」  言いかけて、口をつぐむ。亮がオレの腕をバシバシ叩いてきたからだ。目はオレの後ろに釘付け。無言でオレの後ろを指さして、口パクで「見・ろ!」と伝えてくる。 「なんだよ、何かあるのか……って、うわあっ」  驚いて後ろに飛びのいたら、石につまづいて尻もちをついてしまった。 「大丈夫か、ケント。驚くよな? すっげえ美人」  亮は目を輝かせて耳打ちしてきた。真冬にホットパンツ、へそ出しのTシャツ。季節を無視した服装の違和感が大きすぎることをのぞけば、雑誌のモデルみたいだ。髪は緑色で、褐色の肌もうっすら緑がかっている。 ――コン・ティン!  コン・ティンはホットパンツから伸びている長い脚を優雅に動かして近づいてきた。ケントの前まで歩み寄り、優雅に頭を下げた。 「主様」 「あ、あるじ様ぁぁぁ?」  亮が目を見開いて、コン・ティンとケントを見比べる。 「さ、まいりましょう」
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