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 亮が頭を抱えた。 「あ、そうだ。欠片は?」  亮が握りしめていた手を開かせ、欠片をつまみ取る。手のひらに乗せて眺めていると、欠片はカタカタッと揺れて崩れ白い煙になって、オレの手の中にもぐって消えてしまった。 「なっ、なんだ?! 大丈夫か?」  亮がオレの手を引っかいて欠片を取りだそうとしたが、すでに跡形もない。グーパーと動かしてみても違和感も感じない。オレは亮と目を見合わせた。 ――これはもしかして、しばらく戻れないかも  「スレイ、アリババパンツ、亮の分もある? 亮に説明するよ。時間なら、いっぱいあるから!」  オレは二ッと笑うと、亮の肩に手を回した。
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