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 考え込んでいると、『頭部だけ不死身となった、アムリタを求める最強の魔物です』とコン・ティンが解説してくれた。 「サンキュ、コン・ティン……って、ことは! おーい! ラーフってヤバい奴じゃん!」 『ええ、さすがは我が主。ご理解が早い! そのとおりです。ラーフは魔物からも恐れられる最悪、最強の魔物なのですよ』 「この手に入りこんだ仏像の欠片、ラーフだって名乗ってるけど」 『ふふ。それはありえません』 「な、なんだ、ウソかー」 『嘘ではない!』 大音量の声が石造りの部屋中に響いた。それまでオレにしか聞こえなかった欠片の声だ。 「うるせえっ! お前はいっつも声がデカすぎるんだよ! だけど、話せるんじゃないか。話せるなら最初から話せよなァ。もったいぶっちゃって」 『声をコントロールするのは難しいのだ。が、お前だけと話していても、面倒が増えるだけだからな』  欠片の声は大きくなったり消えそうなほど小さくなったりして不安定だ。声をコントロールするのが難しいというのは、本当のことなんだろう。 「んで? ラーフだっていうのは、嘘なんだろ?」  亮がオレの右の手のひらに向かって言った。
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