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止まない雨が気鬱となって降り注ぐ。
純真に会いに行こうと神社へと出向く前、寄ったトイレの前。
(最悪だ……)
白夜は腹を抱えて立ち竦む。心做しか顔色が悪く、具合も悪そうだ。
(こうして、まためんどくさい一週間が始まる……)
肩を落としながらついた、神妙な溜息。
けれど、純真と逢えるのなら。この憂鬱はすぐにでも晴れて、楽しい時間になると。
まるで万華鏡の心境。彼女は傘を開いて、闇蛍屋を足早で後にした。
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