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出会い
俺は初音 真白。18歳の腐男子。俺には親友がいる。親友の名前は鎌田 蛍。
初めて会った時は一人ぼっちで、大人しくて、茶髪のフワフワした髪、童顔なトコとか見て、この子は受けだって確信した。
だって筋肉も全然無くて、線は細くて滑らか。もう女じゃね?ってくらいだし…彼女居たことなさそうだな。なんて思いながら、近づいて声をかけた。
「なぁ、君鎌田だっけ?」
声をかけると、ぼーっとしていたのかビクッと身体が跳ねて、目を丸くした。
「え、あ…うん。蛍でいいよ」
少し戸惑いながらも答えて、それからふわっと笑った。
「おう、蛍っていっつも1人だよな。寂しくねぇの?」
「ううん、1人は慣れてるから」
と、どうってことなさそうに笑った。
「ふーん…なぁ、俺と友達になんねぇ?」
ニッと笑って見せると、また目を丸くした。
「え…友達?いいの?」
「おう!」
近くで可愛い受けちゃん見れそうだしな!と心の中で付け足した。
「ふふ、じゃあよろしくね初音さん」
「真白でいいよ」
「うん分かった」
その日から毎日話して、いつの間にか親友になって、いつの間にか腐男子だってこともバレた。蛍は引かなかったけど『心の中でそんなこと思いながら友達になったの?』ってすげぇ笑ってた。
そんなある日、超重大イベントが発生した。な、なんと!蛍の幼馴染を名乗る超イケメンが現れたんだ!
帰国子女で、父親が医者らしい。親の都合で海渡って、向こうで成功して、デカい屋敷とメイド雇ってもバカみたいに余るくらいの金を手に入れたらしい。
っつーか、朝に見たニュースのヤツは父さんが発明したヤツらしい。
『ニュースの時間です。一昨日、男性でも妊娠できる注射薬が開発されました。相場価格は1億7000万円。まだ購入者はおらず、また、開発者は━━━━━━━━……』
というのを見た。医者兼研究者だったのかよ。息子は顔いいし性格いいし…親子共にハイスペック過ぎる。
そんな幼馴染は蛍が好きらしい。最初は誰にでも王子様スマイル振り撒いてたんだけど、すぐに素が見えてきた。
受けにしか興味ない攻め…!!サイコーかよっ!『ぬぁぁああ゛っ!』と思わず叫ぶと、白い目で見られた。
幼馴染は篠原 圭人って言うらしい。蛍が圭ちゃんって言ってんのガチで萌えた。
「てか初音だっけ?金髪にピアスに奇声。不良兼変質者?」
って言われた時はかなり傷ついたが、俺は折れない!
何故敵視されてるかは分からないが取り敢えず2人を見てるのはサイコーだし飢えた腐心が癒される。
蛍以外…特に俺には当たりが強いけど。
バカップルならぬバカ幼馴染に興奮しまくりな俺。これからの学校生活が明るくなりそうだ!!
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