ブルーマウンテン

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ブルーマウンテン

私は今、数年ぶりに再開した男性に告白されている。 「ずっと、きみが好きだった。 こうしてまた会える日をどれだけ待ち望んでいたか」 愛おしくて仕方ないと言うような表情と蕩けるような甘い声に、ドキッと心臓が跳ね上がった。 いつも飄々とした感じで、 嫌味を言ってくるのに全然違う。 そんな顔されたら、意識しない訳にはいかないじゃない。 「例え首を横に振ろうとも、俺は絶対に諦めないよ。長期戦は得意なんでね」 だって、もう我慢しなくていいのだから。 彼は射るように私を見つめると、大きく笑った。 欲望を前面に出したような、獣の顔をして“私が欲しい”と全身で叫び出している。 しばらく考えてから、私は決意を胸に口を開いた。 *** 「一体どういうつもり!?」 ビクッ! ……えっ、何事!? 芦名(あしな)まひる、25歳。どこにでもいる平凡なOL。 チャームポイントは、毎朝ストレートアイロンを掛けているサラサラのショートボブとえくぼだとよく言われる。 今、私がいるのは都内にある古民家カフェ。
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