ある時間帯、伝え合えるマニュアル

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黄色の縞模様の空模様に彼は感激した 私はタイムマニューバー、君を迎えに来た ・・・・? 朝起きた時に脳内に響き渡るあのおじさんの声のように囁かれた 冗談じゃない、統一性、統合性、そして創造的な光の、細部までいきわたるエネルギーそのものであった彼にとってただの恐怖以外の何物でもなかった 不動の思考人であった彼は同時に不死身であった 過去改変、現実改変の影響を受けないはずだった イレギュラーだった 「窓を閉めます」 言い放った瞬間に彼は死を悟った しまった、やり残したことを用意するのを忘れていた 彼の言い訳は的を得ていた 「何かを書くためには必要ない物を排除しなければなりません、目も簡素化されました、爪も色を失いました、まつげもなくなりました、眉毛はその限りではありませんが髪は要らなくなります、目もいりません、花もいりません、口もいりません耳もいりません顔もいりません顔が要らないのなら腕もいりません腕が要らないのなら体もいりません体が要らないのなら足もいりません足が要らないのなら肝臓もいりません肝臓が要らないのなら腎臓もいりません世紀もいりません肋骨もいりません 結局残るのはいつも心臓だけなんです
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