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作品名「無くすなよ」
作者 38ねこ猫 さん
ネタバレ注意
初めてのBL小説ということで、青春小説と設定されていたので戸惑いました。話の内容では確かに青春エンドでした。
会話文が多めの小説でしたが、大変面白かったです。会話のやり取りが好みだったのもあります。BL小説好きな人にはキュンキュンする内容になっています。
物をなくしてしまう一ノ瀬さんと、毎度からかいに来る片山さん。一ノ瀬さんに対して片山さんにちょっかいをかけて困らせている感じです。
『文房具』という点から接点に変える仕方がうまいと思いました。こちらはラストの理由に関連しますし、序盤に文房具を持ってきて、兄から貰ったから大事にしている物を失くさないという理由で片山さんがそれをチャンスに変える流れは良かったです。
イヤフォンもお揃いにすることで、物を失くしやすい一ノ瀬さんにはいい機会だったかもしれません。突然の片山さんの諸事情で流れは変わっていきますが、お互いの距離がより深まりました。
告白する流れくるかな・・・・・・と期待はしましたね。
従兄弟から貰ったシャーペンを見つけることができてよかったです。そのためにずっと言えずにいた片山さん。
「友達はやめなくて良いかな?」に対して、胸を締め付けられる一ノ瀬さんの気持ちは分かります。けれども、僕の気持ちは聞かないの?という心の声に引っ掛かりがありました。
片山さんの諸事情と、一ノ瀬さんへの気持ちを伝えたことで片山さんはすっきりしたけれど、それに対して一ノ瀬さんも何か言いたいのか、それとも何かしら片山さんへの感情を伝える暇を与えてくれないことについてなのか、が気になりました。
伝えないまま大学生になりました。同居しているのかと匂わせる部分がありますが、お互いが幸せそうでほっとしました。
イヤホンをずっとお互いに持っている。片山さんのお陰で失くしものしやすい一ノ瀬さんがミラクルを起こしました。
ありがとうございました。
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