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27
「あっ、あっ、あっ。」
身体中が溶ける。
全身が性感帯のように、ほんの少しの刺激でも痛いぐらいの快感を覚えた。
ドロドロとした何か別の物体になってしまったかのように、身体に力が入らない。
性急に繋がった身体は、それでも負担にならないようにとぶちまけられたローションと、抑えの利かない吐き出された精液と、抱きしめ合って流した涙や零れ落ちた唾液でぐちゃぐちゃに乱れていた。
それでも抱き合う事が止められない位、僕たちはお互いを欲し、求めた。
「和永っ…和永っ…。」
腕の中に僕がいると言うのに、道管さんは僕の名を呼び続ける。
まるで名を呼んでいないと僕が消えてしまうかとでも言うように。
無意識なのだろうか、掴まれた腰に痛みが走るほど強い力が手に宿った。
「あっ、ん、んんっ、んっ。」
思わず声を抑えるように唇を噛むと、それに気付いた道管さんは僕の口に指を寄せてこじ開ける。
「くち、びるをっ…噛むなっ。和永っ。」
「んぅ、んんっ。」
こじ開けられた唇に性急に重ねられた唇。
口内の柔らかい部分まで蹂躙するように弄られることが、心から僕を求めてくれる証のように思えて僕は精一杯その口づけに応えた。
口の端から零れる唾液は擽るように僕の肌を滑り落ち、それがまた僕の快感を煽った。
時折思い出したように胸元の尖りに触れ、詰るようにピンと跳ねる。
その度にビクビクと身体は震え、僕の後孔はキュッと道管さんを締め付けた。
「道、管さっ、もっ、もうっ。」
「まだっ…まだだっ。もっと、お前を感じさせてくれ。」
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