エピローグ

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僕は今の華寿子さんの症状を話して、今度一緒に訪ねてみませんか、と誘ってみた。 ショックを受けるかも知れないけれど昔の華寿子さんを知っている恭子さんなら今の彼女も受け入れてくれるような気がしたからだ。 涙を浮かべて笑ってくれた恭子さんは僕の頭を優しく撫でて、道管さんに向かって頭を下げた。 「この子、我慢するのが得意だから注意してやってください。自分を大切にする事とか知らないから……よろしくお願いします。」 「ええ、分かってます。これからは俺が甘やかしますから、大丈夫です。」 頭上で交わされる言葉に照れくさい気持ちになったけれど、僕の事を心配してくれる人がいる事がとても幸せだと思った。 病院では先生が僕たちを待っていた。 「やぁ、お待ちしてましたよ。今日はお二人で来たという事は、和永君と話が出来たという事ですか、道管さん。」 道管さんに親し気に話しかけ、和やかに会話をする2人はどう見ても初対面ではない。 不思議に思って聞いてみると、道管さんは定期的に華寿子さんを訪ねてきてくれていたらしい。
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