すっぱいスパイ

4/5
前へ
/5ページ
次へ
そう、彼女は言うと、おもむろに、ツボの蓋をあけた。 そして、ツボの中から、何やら、赤い小さい丸い果物のようなものを出した。 それから、それを、水道の水が入ったコップに入れた。 彼女は、その赤い小さい丸い果物を、コップの中で潰して、くるくると溶かした。 「はい! どうぞ! 特製のお茶です」 そう言って、私に差し出した。 私は、その、訳の分からない飲み物に怯えた。 しかし、家にまで来たのに、飲まないわけにはいかない。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加