生い立ちと根拠

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生い立ちと根拠

ゴールドシップはラガーレグルスが56億円を1秒で無駄にしたあの年から9年後、2009年に生を受けた。 この馬、生まれ持っての番長タイプだった。 誰に教えられなくても「俺様が一番」を主張。 周囲の生きてるものはとにかく蹴る!蹴る!蹴っ飛ばす! 彼の足が届く範囲にいてはならない。 サラブレッド平均体重が460キロなのだがゴールドシップは530キロ。 喧嘩っ早くて気性が荒くて蹴り癖があって体も大きい。 トレーニングも大っ嫌い、調教助手に逆らいまくってちっともメニューをこなせない。 ゴールドシップがトレーニングコースから帰ってくると、他の馬が怯えだす。 前途した通り、ここまでワガママ放題の馬、欧米なら徹底的に矯正される。 しかし、ゴールドシップを担当する調教師は 「この荒々しい性格がレースに向けばこの馬は強い」 と大きく問題にはしなかった。 そしてゴールドシップはある程度放っておいても大丈夫という根拠があったのだ。
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