第1話 中学生の汐梨

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第1話 中学生の汐梨

 雨宮(あまみや)汐梨(しおり)の初恋は小学校5年の時、同級生で学級委員の(ほり)陽之介(ようのすけ)だった。堀は頭が良く走るのも早く、クラスだけでなく学校の人気者だった。片や小学生当時の汐梨は無口でおとなしく、堀への思いを心に秘めながら遠くから見つめているだけで十分だった。そんな汐梨は女友だちも少なかったが、幼馴染の霧山(きりやま)花恋(かれん)が親友としていつも(そば)にいてくれた。
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