第2話 中学生の花恋

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第2話 中学生の花恋

 中学に入学した霧山(きりやま)花恋(かれん)は、長かった髪をショートカットにし、生まれつきの小顔を引き立たせていた。小学高学年で身長がぐんぐんと伸びたが、その割には女子らしい体型にはなかった。胸はAカップでお尻も小さくやせ型で、良く言えばスタイル抜群の女の子に成長していた。顔のパーツはどれも小さめだったが、つぶらな茶色がかった瞳がチャームポイントだった。 「花恋って、マッチ棒みたいね。同級生の男子は、ほとんど花恋より背が低いしね」と幼なじみの雨宮汐梨には、よくからかわれていた。汐梨はぽっちゃりとした身体つきで、胸は中学生にしては大きい方だった。第二次性徴期の二人は、汐梨が身体の発達を果たしたのに対して、花恋は精神的な発達が著しかった。つまり、女性としての生殖本能が活発で、男子への興味関心が他人より旺盛だった。
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