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それから時々達也と会うようになった。そんななかで、亜里沙がどこかの会社で事務職をしていること知った。それだけではお金が足りないからと土日もバイトを始めたことを教えてもらった。小遣いが月に2万円貰えていないので亜里沙には内緒で父から毎月5万円援助してもらっていること、ギャンブルで借金が100万円あることを聞かされた。
「お父さんに借金返してもらえないの?」安いラブホテルのベッドの上で由香里は訊いた。
「あの親父にそんなこと言えるわけない。金だって渡すの渋ってるのに。クソが。どっかの若い女には金使うくせによ」
「パパ活ってやつ?」
「そんな甘いもんじゃねえよ。愛人契約みたいなもんだよ。いい気なもんだよ、まったく」
「私も愛人じゃん。やっぱり親子だね」
「お前とはいずれ一緒になるじゃんかよ。俺が本当に好きなのはお前なんだから。本当に、あいつ、死んでくれたらいいのにな。なんであんな奴と結婚したんだろ」
「いいよ。殺してあげるよ」
達也が驚いた顔で見てきたので思わず、
「ごめん、殺すの手伝ってあげてもいいよ」
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