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ジルからの熱っぽい誘惑に、そのあとの光景がよみがえる。
(私の唇とジルの唇が触れ合ってそれで……熱にうなされたから? それとも……)
「どうしたの? 顔が赤いけど」
「何もないわ! あの……ジル?」
「なんだい?」
「昨日のことって……」
ソフィが恥ずかしさを押し殺して、ジルに聞く。
その顔は赤く、そわそわとしながら視線は自らのスカートに注がれている。
「昨日……?」
「な、なんでもないわ! よかった、元気になって!」
「ソフィのおかげだよ」
そういうと、ジルは俯いていたソフィの顔を自らのほうへと向ける。
「本当にありがとう、ソフィ」
「ええ」
にっこりと笑うソフィの髪を優しくなでるジル。
「ソフィ」
「なに?」
「僕のものになって」
「──っ! やっぱり覚えていたの?」
「さぁ、それはどうだろう」
にやりと意味深な笑顔を見せてベッドから立ち上がったジルだった──
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