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第3話 子爵からの課題~Side エミール~
婚約破棄を言い渡してソフィを追い出したエミールは、ディナーの時間に上機嫌でテーブルに着く。
「父上! 母上! 今日はとびきりのいい報告がございます」
「あら、まあ何かしら。ソフィさんがお昼いらしてたからそのことかしら!」
「そうなんです! 僕はソフィとの婚約を破棄しました!!」
その言葉にエミールの両親は唖然とした表情になる。
「お前……今なんと……」
「ですから!! ソフィとの婚約は破棄いたしました。彼女もそのことを了承してくれました!」
この上ない最上級の笑顔で語るエミールとは対照的に、エミールの両親はみるみるうちに顔色が悪くなっていく……。
両親のわなわなと震える様子に全く気付かない鈍感なエミールは、意気揚々を言葉を紡ぐ。
「僕はマルベール侯爵令嬢と婚約することに決めました! つきましては、父上、正式に婚約の儀を……」
「お前はなんてことをしてくれたんだ!」
食事の席に響き渡るエストレ子爵の怒鳴り声。
子爵は机を叩きつけて真っ赤な顔をして立ち上がる。
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