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「ねえれかちゃん、お出かけしよ〜」
夏休みも二週間が経過していた。
それまで鬼のように予定が入っていた嶺歌は久しぶりの何もない一日の日に誰もいないソファでだらけていると嶺璃がそう言って服を引っ張ってくる。母と義父は仲良く二人で出掛けているため家には嶺璃と二人きりであった。
「今日かあ〜ちょい待ち、後十分したらいいよ」
嶺歌はそう口にすると嶺璃は途端にやったあと嬉しそうな声を上げ楽しそうに自室へと戻っていく。
夏休みに入ってまだ一度も嶺璃と遊んでいなかったので、可愛い妹の頼みは出来るだけ聞いてあげたいという気持ちだ。
嶺歌は嬉しそうな顔を包み隠さず見せていた嶺璃を思い出しながら笑みを溢す。今日は妹の我儘にとことん付き合おう。
そう思いながら残りの十分で自身の体を休ませた。
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