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「こちらが本日届いた例のものですの」
「全然見当つかないんだけど、何それ?」
嶺歌が単刀直入に問いかけると形南は楽しそうにくすくすと笑いながら少し話の話題を変えてきた。
「以前平尾様に私がどのようなプレゼントをいただいたのか、まだお話ししていませんでしたね」
それを聞いて嶺歌は以前形南に質問した時の事を思い返す。
平尾から急に呼び出しを受け、形南が急いで平尾の家まで向かった後、形南は平尾と二人きりになり彼から何かしらのプレゼントを貰っていたのだ。
その詳細が気になっていた嶺歌はその後形南に尋ねてみるも「もう少しだけお待ちいただきたいのですの」とお預けを喰らっており、どんなプレゼントを彼が渡したのかは知らないままであった。
「実はですね、本日届いたものと関係があるのですのよ」
「ん? どゆこと?」
形南の言葉の意味が分からない嶺歌は頭に疑問符を浮かべながらそう尋ねる。
すると形南は再び楽しげな表情をしてエンジ色の布をそっと手に取り中身を披露した。
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