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学校に到着すると何やら騒々しい。
嶺歌は不思議に思いながらも自身の教室に足を運ぶと嶺歌の姿を見たクラスメイト達がこちらに駆け寄ってくる。
「ねえねえ嶺歌ちゃん! 平尾と付き合ってるって本当!?」
「れかまじなのっ!?」
「夏休みからってこと!?」
「はい? ちょっと落ち着いてよ」
次々と放たれる友人達の尋問のようなその問い掛けに嶺歌は眉根を寄せながら彼女らを見やった。
一体何故そのような馬鹿げた噂ができたのだろうか。
嶺歌は自身の周りにいつも以上に集まるクラスメイトにちょいどいてと声を上げながら自席に到着し、鞄を机に置くと平尾からレインが届き始める。
『和泉さんと噂になってるんだけど助けて』
「マジか……」
嶺歌は顔を顰めるとワラワラと群がるクラスメイトにどこからきた情報なのかと尋ねてみる。
すると心乃が大きく手を上げて答え始めた。
「れかちゃんが平尾と親しげに話してる事が最近多いって聞いて、確かにそれは私もよく見るな〜と思ったんだよ!」
「親しげにって……別に話してるだけじゃん」
嶺歌はそうぼやくがここまで広がった噂はそう簡単には収まりそうにない。
とりあえず平尾のいる一組まで足を運ぶ事にした。
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