第9話 揺れる気持ちとお互いの想い

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 静かだ。  目をゆっくり開くとそこは転移前にいた現代の神社があった。 「──っ!! 戻ってきた……」  そうして一歩踏み出そうとしたところで、ふっと地面がぐにゃりと揺れ出し、黒い光に包まれる。 「え?」  真っ暗闇に染まった空間に一瞬いたかと思うと、さっとその壁が取り払われてなんと目の前にはユリウス様がいた。 「あれ……?」 「ユリエ……?」  二人は何が起こったのかわからず、そのまましばらく相手を見つめたまま立ち尽くす。  そうしてよく見ると、もう魔法陣や白い光はなくなっており、じっとしばらく待ってみたがそれ以上なにも起こらない。  その後何度試しても私が現代に戻ることはできなかった──
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