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「ぎゅーっとされるのも悪くないけど、オレがぎゅーっとしたい……」
しかし。
「ぐいぐい行って、しおりんに嫌われたくないもんなぁ……」
歯を磨き終わり、ぽつりと樹は呟いた。
何より、汐里はかつて家庭教師だった男に襲われたことがトラウマになっているため、自分が下手なことをして恐怖を与えるような行動を取るわけにいかない。
付き合っていてもいなくても、人としてそれは汐里のためには絶対にしたくないことなのだ。
逆に、汐里は自分とどうなりたいと思っているのだろう。
どうしたいと考えているのだろうか。
ベッドに寝転がり、天井を見つめているうちに樹は眠りについた。
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