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翌日のお昼過ぎ、樹は部屋でアイスコーヒーを飲みながら一息ついていた。
今日は仕事が休みで、気持ちがのんびりしている。
軽く昼食をとったあと、どこかに出掛けようか考えているところだった。
そこに、スマホが鳴った。
(しおりん)今日のお弁当だよ!しおりん特製!
汐里から送られてきたメッセージ、写真付きだ。
仕事の休憩時間なのだろう。
卵焼き、野菜炒め、ポテトフライ、そしてタコの形のウィンナー。
おにぎりは海苔が巻かれている。
これで足りるのだろうかと思うほど小さめのお弁当箱ではあったが、汐里らしさがしっかりと詰まっていた。
(樹)お昼休み?お疲れさま。弁当うまそう。
朝から一生懸命作ったのだろう。
樹は、ふっと微笑んで指先を動かした。
(樹)しおりんの手料理、オレも食べてみたいな。
素直な気持ちをしたためて送信ボタンを押したあと、ふと樹は動きを止めた。
そういえば、汐里の手料理を食べたことはない。
恋人の手料理というのは、やはり食べてみたい。
しかも、料理上手なところにきゅんと心が反応する。
エプロン姿も見てみたいではないか。
一人考えていると、汐里からの返事が返ってきた。
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