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顔の一部です
俺の視力は人より悪い。
近視である。
小学五年生にして、分厚いレンズが頼りである。
これから先の人生に対してケアを怠ってはいけないなと、子供ながらにそう思う。
鼻に不調を抱えていた問題も治療と服用により人並みのレベルまで戻った、と思う。俺の毎日が人並みだと思っていただけに生活水準が上がった今が、きっと人並みなんだろうと思う、というところだ。
馴染みのなかったクラスメイト、子安さんのおかげだ。
女子とはあまり話せない俺に声をかけてくれたのが子安さん。彼女のおかげで鼻を治すことができたんだ。
ただ、鼻は治療できたが視力はそうもいかない。遠くの山のてっぺんを指差し一点を見続ける。毎日やってはいるが視力の回復には至らない。
メガネが必須アイテムだ。
小学生のうちからコンタクトレンズを装着するのは良くないだろうと母さんが言うのでメガネをかけている。
『良くないだろう』というか、母さん自体が怖いらしい。目の中に異物を入れるのだから怖いは怖い。でも、やるのは俺で母さんじゃない。
ま、小学生の俺がゴリ押ししたところで毎日「怖い怖い」と騒がれるのなら親に従ったほうが得策だ。
今の俺じゃ買えるものでもないし。
といった感じで俺のメガネライフは続いている。
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