第二章 腐女子と初めてのデート

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「まあ、とにかく、いい見合いで良かったじゃないか、佐倉君」 その副島が、とりなすように言った。 編集長のいい加減男・永井一夫。 副編集長のしっかり者・副島 賢。 営業部長のおばちゃん・近藤信子。 営業部員の神経質男・新庄正臣。 編集部員で優介の同僚の紀里谷 誠。 そして、同じく編集部員の優介。 ……この六名が、弱小出版社『マリモ出版』の全社員である。 「さあ、編集長、編集会議を始めましょう」 そう、副島が言った時、編集長の永井のデスクの電話が鳴った。 永井が、受話器を取った。 「ああ! 社長!」 そして、へこへこしながら、受話器に向かって頭を下げて話した。 「お疲れ様です! いやあ、順調ですよ~! 今度の企画、もう重版出来に決まってますよ! ええ、はい。わかりました! それでは」
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